はじめてのカレカノ


土曜日になり、陽人が高校生になってからできたお友達を連れてくると言っていたので、二人のためにお昼ご飯を作り始めた。

今日のメニューはスパゲティグラタンとポトフとサラダ。

ランチだし定食っぽいのはどうかと思って洋食を選んだけど、お友達は食べてくれるかな。

「ただいまー」

「お邪魔しまーす」

あっ、陽人たち帰ってきた。

私はスリッパをパタパタさせて玄関まで迎えに行った。

「いらっしゃーい」

「姉ちゃん。こいつ、同じバレー部の友哉」

「陽人の姉の結月です、よろしくね友哉くん」

「片倉友哉(かたくら ともや)です。陽人のお姉さん、お噂はかねがね・・・」

ん?噂って?陽人が私の失敗談とか変なこをしゃべってるんじゃないでしょうね!

陽人を睨んでみる。

「あっ、陽人からの噂じゃないですよ。一年の男子の中でお姉さんのことが話題になるんです」

「友哉、そんな話はどーでもいいだろ。それよか姉ちゃん、腹減った」

噂の話は後で聞くとして、陽人はお腹空くと機嫌悪くなるから先にお昼ご飯にした方がいいね。
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