はじめてのカレカノ

高槻先輩は体育館脇の人気の少ないところまで来ると私に向き直り、

「この前、男子バスケ部のマネージャーと何かあった?」

ああ、岡崎先輩とのことを聞きたいんだ。

「岡崎先輩から聞いてないんですか?私からは何も言えません」

「片方の意見しか聞かないと、それが正義になってしまうでしょ。俺は本当のことが知りたいんだけど」

「高槻先輩が信じたい方を信じればいいんですよ。私のことは陽人が代弁してくれたみたいですし、それが私の本当ですから。私が三股女だと先輩が思えば、そうなんでしょう」
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