平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「あいつ、人間をすごく襲いたいみたいでさ。だから『俺は人間から金銭を奪うひどいことをしている』て、どうにか言いくるめた」
「それで、一緒に行動を……?」
「うん。あいつのおかげで、俺も少し生きやすくなったよ。けど、あいつに人間を殺さないままでいられるかどうかは、自信がない」
どうやら殺生を止めてくれていたらしい。
金銭を奪うのは犯罪だ。でもリズは、ますます悪い子だとは思えなくなった。彼の身なりを見る限り、必要以上に奪っている感じもない。
恐らくは、お金だって生きるための必要最低限を集めているのだろう。
「戦闘獣を扱っている獣騎士団なら、大型獣のことをよく知っている感じだろ?」
考え込んだリズは、唐突にシモンの声が聞こえてハタとする。
「幽霊とかは専門外だと思うけどさ、何か解決方法があるか調べてみてくれよ」
「え。あっ、ちょっと!」
「それじゃ、お姉さんよろしく!」
ひょいと木箱から飛び降りたシモンが、にこっと笑って走り出した。
「あ。そうだ」
通路を出る直前、彼がぴたっと足を止めて振り返る。
「お姉さん、役所までは青い看板に沿えば戻れるからね。動転して、性質の悪い知らない男に付いて行っちゃだめだよ。危ないからね」
「そっ、そんなことしませんっ」
「それで、一緒に行動を……?」
「うん。あいつのおかげで、俺も少し生きやすくなったよ。けど、あいつに人間を殺さないままでいられるかどうかは、自信がない」
どうやら殺生を止めてくれていたらしい。
金銭を奪うのは犯罪だ。でもリズは、ますます悪い子だとは思えなくなった。彼の身なりを見る限り、必要以上に奪っている感じもない。
恐らくは、お金だって生きるための必要最低限を集めているのだろう。
「戦闘獣を扱っている獣騎士団なら、大型獣のことをよく知っている感じだろ?」
考え込んだリズは、唐突にシモンの声が聞こえてハタとする。
「幽霊とかは専門外だと思うけどさ、何か解決方法があるか調べてみてくれよ」
「え。あっ、ちょっと!」
「それじゃ、お姉さんよろしく!」
ひょいと木箱から飛び降りたシモンが、にこっと笑って走り出した。
「あ。そうだ」
通路を出る直前、彼がぴたっと足を止めて振り返る。
「お姉さん、役所までは青い看板に沿えば戻れるからね。動転して、性質の悪い知らない男に付いて行っちゃだめだよ。危ないからね」
「そっ、そんなことしませんっ」