平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「というか、ホイホイ付いていくとはどういうことだ、あ? しかも連れ去った本人から心配されて注意受けてんじゃねぇぞ」

「すみませんでしたああああああっ!」

後半、一呼吸で言われた台詞に震え上がった。本気でジェドが怒っているらしいと気付いたリズは、間髪を入れず謝った。

でも、頭をギリギリとしている手は離れてくれなかった。

「話を聞くほどに苛々した。なんだ、そのキザな優男みたいな台詞は? 十五歳のガキの癖に、ついでにお前をナンパしたんじゃないのか?」

「は? いやいや、そんな意図は全くないですよ」

「なんでそう言い切れる? 十五歳でも、男だぞ」

頭を解放されたかと思ったら、ジェドがしゃがんできた。ずいっと顔を寄せられて、リズはたじろぐ。

ジェドの男らしい綺麗な顔が、すぐ目の前にある。

近くからじっくりと見つめられて、じわじわと恥じらいが込み上げる。

「あ、あの、勝手なことをしてすみませんでした。その、カルロたちが見てくれていると思って……私も、団長様たちの役に立ちたかったんです」

上司の許可もなく、動いたことを叱られているのだろう。部下としては良くなかった行動だったのかと思って、リズは反省に目を潤ませた。

話を聞くチャンスだった。それは先にジェドにも伝えていた。

でも、まさかこんなに怒られるだなんて――。

「リズ。何か勘違いしているだろ」

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