平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
カルロが、また地面にガリガリと掘った。
リズは不思議に思いながらも、それに従った。するとカルロと相棒獣が、ほぼ同時にぶるるる!と激しく身振るいした。
水気が飛んできて、リズは腕で身をかばった。
だが直後、二頭の毛がぼふんっとするのが見えた。もっふもっふになった姿を、彼女はポカンと見つめた。
すごくもふもふだ……しかも、かなり水気が飛んでしまっている!
「まぁ」
リズは、遅れて目を丸くした。次第にその赤紫色の目が見開かれ、感激した様子でキラキラと輝いていく。
それを、ジェドとコーマックがじっと見ていた。
屋敷から出てきたベルベネット子爵が、執事に止められて、
「え、これどんな状況?」
ニヤけた顔でそう言った。
その時、リズの興奮が爆発した。頬を恋する乙女のごとく上気させ、満面の笑顔の可愛らしい表情で手を握る。
「すっ、素敵すぎる! このままブラッシングしたい――うわっ」
「そんな時間ない。今は我慢しろ」
ジェドが、リズの後ろ襟を掴まえて屋敷へと連行する。
すっかり白獣重視の立派な獣騎士団員になったものだ。苦笑しつつ呟いたコーマックが、カルロとエリーと一緒にあとに続いた。
◆§◆§◆
いったん、人払いがされたサロンでカルロたちの世話にあたった。乾かしている間に、ベルベネット子爵が獣騎士団へ伝書鷲を飛ばしてくれた。
リズは不思議に思いながらも、それに従った。するとカルロと相棒獣が、ほぼ同時にぶるるる!と激しく身振るいした。
水気が飛んできて、リズは腕で身をかばった。
だが直後、二頭の毛がぼふんっとするのが見えた。もっふもっふになった姿を、彼女はポカンと見つめた。
すごくもふもふだ……しかも、かなり水気が飛んでしまっている!
「まぁ」
リズは、遅れて目を丸くした。次第にその赤紫色の目が見開かれ、感激した様子でキラキラと輝いていく。
それを、ジェドとコーマックがじっと見ていた。
屋敷から出てきたベルベネット子爵が、執事に止められて、
「え、これどんな状況?」
ニヤけた顔でそう言った。
その時、リズの興奮が爆発した。頬を恋する乙女のごとく上気させ、満面の笑顔の可愛らしい表情で手を握る。
「すっ、素敵すぎる! このままブラッシングしたい――うわっ」
「そんな時間ない。今は我慢しろ」
ジェドが、リズの後ろ襟を掴まえて屋敷へと連行する。
すっかり白獣重視の立派な獣騎士団員になったものだ。苦笑しつつ呟いたコーマックが、カルロとエリーと一緒にあとに続いた。
◆§◆§◆
いったん、人払いがされたサロンでカルロたちの世話にあたった。乾かしている間に、ベルベネット子爵が獣騎士団へ伝書鷲を飛ばしてくれた。