光を掴んだその先に。
まぁでも、豪華な食事を用意されたら食べないわけにはいかない。
美味しそうだしっ!お腹ペコペコだったし!!
明日から春休みだーーー!!…なんて思うのとは裏腹に。
「恐怖の稽古三昧がやってくるぅぅぅ…」
学校がある日は3教科のうち、ローテーションで1つのみだったけど。
休みとあらば夏休みのときのように1日3教科は必須だろう。
「2年生になるんだし、ちょっと甘くしてくれないかなぁ…」
「ナメたこと抜かしてんじゃねえ」なんて、那岐の声が聞こえたような気がして身震い。
しかし当の本人は今日も忙しいみたいだ。
「ねぇまだ捕まらないの?その、那岐の名前使って暴れてる連中って」
「あぁ、それはとっくに懲らしめたんすけど。どうも那岐さんはその親玉を狙ってるらしくて」
「…うわぁ、どこまでも追いかけそう」
那岐って意外と執着心すごそうだし。
逃げてんじゃねえよ誰が逃がすか、なんて言って地獄の先まで追いかけて来そうだ。
なーんて、こんなことも彼がいないから言えるわけで。
「龍牙組って言ってたんで、わりと厄介なんすよね。
まだ新しい組織なはずなんすけど、どうにも度々オレたちに首突っ込んでくるんです」
「…あ、それ最初私を捕まえようとしてた奴らだ」
「えぇ、だから那岐さんも放っておかないんです」