10憶で始まった結婚は○○だった
 その手をティケルはそっととって、自分の背中にまわさせた。

「俺につかまっているんだ。大丈夫だから」


 そう声をかけられると、こわばっていたファリサの入り口が緩んだのを感じたティンケルは、そのまま入り口の中へと進んで行く。


 ちょっと狭くまだ強張っている入り口からティンケルが履いてくるのを感じたファリサは、今までに感じたことがない激しい痛みを感じ声を上げた。

 悲鳴にも似た声を上げたファリサがギュッとティンケルの背中にしがみ付いてきた。

 爪を立てるくらいしがみ付いてきたファリサをしっかり受け止めながら、ティンケルは奥に進んで行く。

 まだ狭くてちょっと固くなっているトンネルを、ゆっくりと奥へ進むティンケル…。

 痛みを我慢してファリサはティケルを受け入れていた。


 狭いトンネルを通り抜けると、とても柔らかく包み込んでくれる世界にたどり着いたティンケル。

 その世界はとても心地よく暖かく、ティンケルを包み込んでくれた。

 
「ファリサ…とっても気持ちいね…」

 額をくっつけてティンケルが言った。

 ファリサは薄っすらと目を開けた。

 痛みよりも快楽の方が強くなり、今までに感じたことがない感覚に当た亜が真っ白になってしまったファリサだが。
 確かに感じるのはティケルの熱い想いだった。

 好き…愛している…。

 そう伝わってきて体の奥まで感じた。


 
 1つになると。
 何となくファリサの気持ちが伝わってきたティンケル。
 ファリサもまたティンケルの気持ちが伝わってきた。

 本気で愛してくれている。
 その気持ちが伝わって来ると涙が溢れてきたファリサ。

 もう怖がらなくていい…
 素直に愛したい…この人を…。

 そう思ったファリサ。


 

 その夜は強く抱き合ったまま眠ったティンケルとファリサ。

< 30 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop