10憶で始まった結婚は○○だった
大聖堂。
参列者は少なく、ぺリシアとサーチェラスだけ。
後ろに使用人数名と、ブッドルがいるだけである。
祭壇の前で白いモーニングに身を包んだティケルが、花嫁が来るのを待っている。
いつものようにシレっとした顔をして、興味が無さそうな顔をしているティケル。
立ち姿はモデル顔負け。
一緒に待っている神父は、60代後半くらいの体格の良い男性。
見ていると対照的である。
間もなくして。
扉が開き介添人に連れられて、ウェディングドレスに身を包んだファリサが入ってきた。
シンプルでタイトなウェディングドレス。
首元まで濃いめのレースで包まれ露出が少ない。
スラっとタイプのドレスは、背の高いファリサにとてもよく似合っている。
柄も派手ではなくバラ模様のような刺繍がしてあり、袖も長く、手には白いレースの手袋をはめている。
ヘッドドレスは綺麗な輝くダイアのティアラに、綺麗な感じのレースで覆われている。
綺麗にメイクをしているが、左目の眼帯は外されていない。
片方の目でじっと前を見て介添人と歩いてくるファリサ。
参列席にいたぺリシアは、そんなファリサをそっと見守っていた。
サーチェラスは少し遠い目をして近づいてくるファリサを、じっと見つめていた…。
ヘッドドレスで顔が覆われているファリサを見て、サーチェラスは納得したように頷いた。
ティケルの隣にファリサが来ると、介添人は去って行った。
俯いたまま黙っているファリサを、ティケルはシレっとした目で見た。
「ん? 」
片目に眼帯をあてているファリサを見て、ティケルは少しだけ目を見開いた。
それと同時に今までに感じたことない、胸の高鳴りを感じ内心驚いていた。
「では新郎新婦が揃われましたので、式を始めて参ります」
神父の声にハッと我を取り戻したティケル。
神父が誓いの言葉を読み上げて行き…
お互いが誓いの言葉を述べて行く。
シンプルに式は進んで行った。
「それでは指輪の交換をお願いします」
用意された指輪を手に取り、ティケルはじっとファリサを見た。
向かい合ってもファリサは視線を落としたままティケルを見ようとはしない。
その俯いている表情に、ティケルはまた胸がドキッと高鳴ったのを感じた。
無言のままファリサの左手をとり、手袋を外して薬指に指輪をはめたティケルン。
手袋を外したファリサの手には、ほんの少しだけ痣らしきものが残っていた。
どこかに打ち付けたのか、それにしては何か違うような…。
なんとなくその痣が気になったティケル。
ファリサがティケルの左手に指輪をはめてくれる時。
はめられた指輪からパッっと何かが見えて、ティンケルはハッとなった。
黒く鋭い太いものが上から降りてきて、勢いよく振りかざされたような…。
一瞬だけで何も確信が出来なかったが、とても強い恐怖を感じたような気がした。
なんだろう…この気持ちは。
ファリサを見た瞬間から、ティケルは分からない感情を感じた。
「それでは、誓いのキスをお願いします」
誓いのキスの言葉に、ティケルとファリサは向き合った…。
視線を落としたままファリサはティケルを見ようとはしない。
だが、ティケルはじっとファリサを見つめていた。
そっとヘッドドレスを上げたティンケル。
レース越しではないファリサの素顔は…どこか、サーチェラスと似ていると思ったティケル…。
「…大丈夫だから…俺の事を、ちゃんと見てくれないか? 」
いつもとは違うとても優しい声のティケル…。
ファリサは戸惑う眼差しで、ゆっくりとティケルを見つめた…。
参列者は少なく、ぺリシアとサーチェラスだけ。
後ろに使用人数名と、ブッドルがいるだけである。
祭壇の前で白いモーニングに身を包んだティケルが、花嫁が来るのを待っている。
いつものようにシレっとした顔をして、興味が無さそうな顔をしているティケル。
立ち姿はモデル顔負け。
一緒に待っている神父は、60代後半くらいの体格の良い男性。
見ていると対照的である。
間もなくして。
扉が開き介添人に連れられて、ウェディングドレスに身を包んだファリサが入ってきた。
シンプルでタイトなウェディングドレス。
首元まで濃いめのレースで包まれ露出が少ない。
スラっとタイプのドレスは、背の高いファリサにとてもよく似合っている。
柄も派手ではなくバラ模様のような刺繍がしてあり、袖も長く、手には白いレースの手袋をはめている。
ヘッドドレスは綺麗な輝くダイアのティアラに、綺麗な感じのレースで覆われている。
綺麗にメイクをしているが、左目の眼帯は外されていない。
片方の目でじっと前を見て介添人と歩いてくるファリサ。
参列席にいたぺリシアは、そんなファリサをそっと見守っていた。
サーチェラスは少し遠い目をして近づいてくるファリサを、じっと見つめていた…。
ヘッドドレスで顔が覆われているファリサを見て、サーチェラスは納得したように頷いた。
ティケルの隣にファリサが来ると、介添人は去って行った。
俯いたまま黙っているファリサを、ティケルはシレっとした目で見た。
「ん? 」
片目に眼帯をあてているファリサを見て、ティケルは少しだけ目を見開いた。
それと同時に今までに感じたことない、胸の高鳴りを感じ内心驚いていた。
「では新郎新婦が揃われましたので、式を始めて参ります」
神父の声にハッと我を取り戻したティケル。
神父が誓いの言葉を読み上げて行き…
お互いが誓いの言葉を述べて行く。
シンプルに式は進んで行った。
「それでは指輪の交換をお願いします」
用意された指輪を手に取り、ティケルはじっとファリサを見た。
向かい合ってもファリサは視線を落としたままティケルを見ようとはしない。
その俯いている表情に、ティケルはまた胸がドキッと高鳴ったのを感じた。
無言のままファリサの左手をとり、手袋を外して薬指に指輪をはめたティケルン。
手袋を外したファリサの手には、ほんの少しだけ痣らしきものが残っていた。
どこかに打ち付けたのか、それにしては何か違うような…。
なんとなくその痣が気になったティケル。
ファリサがティケルの左手に指輪をはめてくれる時。
はめられた指輪からパッっと何かが見えて、ティンケルはハッとなった。
黒く鋭い太いものが上から降りてきて、勢いよく振りかざされたような…。
一瞬だけで何も確信が出来なかったが、とても強い恐怖を感じたような気がした。
なんだろう…この気持ちは。
ファリサを見た瞬間から、ティケルは分からない感情を感じた。
「それでは、誓いのキスをお願いします」
誓いのキスの言葉に、ティケルとファリサは向き合った…。
視線を落としたままファリサはティケルを見ようとはしない。
だが、ティケルはじっとファリサを見つめていた。
そっとヘッドドレスを上げたティンケル。
レース越しではないファリサの素顔は…どこか、サーチェラスと似ていると思ったティケル…。
「…大丈夫だから…俺の事を、ちゃんと見てくれないか? 」
いつもとは違うとても優しい声のティケル…。
ファリサは戸惑う眼差しで、ゆっくりとティケルを見つめた…。