10憶で始まった結婚は○○だった
玄関を開けるとそこにはぺリシアがいた。
「ウィーヌ婦人に会わせてもらえますか? 」
「お待ちください」
リビングに戻ってきた使用人から、ぺリシアが来たことを聞いたウィーヌはそのまま玄関に向かった。
玄関にいるぺリシアを見て、 ウィーヌは見下し目で見て鼻で笑った。
「なぁに? 今更ここに来るなんて」
お酒の匂いを漂わせながら、ウィーヌはぺリシアを睨みつけた。
「いや、君に自首をすすめに来たんだ」
「自主? ふざけているの? 私が何をしたっていうの? 」
ぺリシアは鞄から一通の手紙を取り出して、ウィーヌに差し出した。
「なに? これ」
差し出された手紙を受け取ったウィーヌは中を読んだ。
(この手紙を受け取られた時、私はもうこの世にいないかもしれません。今から書く事は真実です。写真も同封させてもらっております。どうか、一日も早く助けてあげて下さい。…ウィーヌ婦人は、一人の女の子を監禁しています。ぺリシアさんが帰ってくると、地下室に隠しています。いつも酷い暴力をふるい、半殺しのような事をしているのを何度も見ています。その女の子は、どこか国王様に似ている感じです。綺麗なブロンドの髪で、まるで天使のような女の子です。ウィーヌ婦人の子供が亡くなって、暫くして連れて来られたようです。何度も鳴き声を聞いております。ぺリシアさんと再婚したと、ウィーヌ婦人が言われておりましたが、その前からその女の子はいました。もう10年経過していると思います。このままでは女の子が死んでしまいます。早く助けてあげて下さい。地下室です。地下室を見て下さい…)
手紙を読んだウィーヌは虚ろだった目がぱっちり開き、顔色が青ざめた。
「なんなの? これ…」
「その手紙は、この近辺に住んでいた貴族夫妻が私に送って来た手紙だ。この屋敷ではなく、私の事務所に送られてきていた。私が北グリーンピアトとグリーンピアトを行き来していた事から、私の下に届くのがかなり遅かったようだ。その手紙を受け取ったのは、私がファリサを助けだした後だった。その手紙の前にも、何通か送らて来ている。その中には、君がファリサを殴りつけている写真も同封されていた。寒い雪の中、ファリサを外に放り出している様子も写されていた」
ピクっとウィーヌの顔が引きつった。
まさか…あの貴族が?
あの貴族は屋敷事焼き殺したけど…こんな手紙を残していたの?
手紙を持つウィーヌの手が震えだしたのを、ぺリシアは確認した。
「君がファリサを誘拐した証拠はなかった。だが、目撃者がいた。その人は警察にありのままを話した。だが、翌日には火事で亡くなった。ものすごい業火で、骨の髄まで燃えつくされた火事だった。…まるで、25年前のあの火事のようにね」
「あの火事って? まさか、王室の馬小屋の火事のことかしら? それなら、私は無関係よ」
「あの火事にも、目撃者がいたようだ。君がお城から逃げるように出てきたのを、見ていた人がいたそうだ。それに、最近になってとても重要な証拠が上がってきたようだよ」
ギクっとウィーヌの目が怯んだ。
「ずっと謎だった。何故ミネル様が馬小屋になんて行ったのか…。その謎が、ようやく判明したようだよ」
「へぇー。どんな謎が解けたというの? 」
「それは私からではなく、警察から聞くといい。これ以上は、素人同士が話しをしていても、埒が開かないだろう」
「何を言い出すかと思えば、25年も前に起こった火事の事まで言いだすなんて。あの火事は既に終わっているわ。今更何を言ってももう遅い、あのミネルが生き返るわけでもないものね」
ぺリシアはフッと小さく笑った。
「君は自首する気はないのだね? 」
「あるわけないでしょう? そんなの」
居直るウィーヌに呆れてしまったぺリシア。
「分かった。君とは正式に結婚していなくてよかったと思う。後は、どうするかは自分で考えるといい。ただこれだけは言える、真実はいつも1つだと言うことだ」
それだけ言うと、ぺリシアは帰って行った。
怒り囲みあがってきたウィーヌは手紙を破り捨てた。
「分かるものですか…絶対に…」
恐ろしい目をして一点を見つめウィーヌ。
リビングに戻ったウィーヌはまたお酒を飲み始めた。
そして煙草に火をつけた。
「ウィーヌ婦人に会わせてもらえますか? 」
「お待ちください」
リビングに戻ってきた使用人から、ぺリシアが来たことを聞いたウィーヌはそのまま玄関に向かった。
玄関にいるぺリシアを見て、 ウィーヌは見下し目で見て鼻で笑った。
「なぁに? 今更ここに来るなんて」
お酒の匂いを漂わせながら、ウィーヌはぺリシアを睨みつけた。
「いや、君に自首をすすめに来たんだ」
「自主? ふざけているの? 私が何をしたっていうの? 」
ぺリシアは鞄から一通の手紙を取り出して、ウィーヌに差し出した。
「なに? これ」
差し出された手紙を受け取ったウィーヌは中を読んだ。
(この手紙を受け取られた時、私はもうこの世にいないかもしれません。今から書く事は真実です。写真も同封させてもらっております。どうか、一日も早く助けてあげて下さい。…ウィーヌ婦人は、一人の女の子を監禁しています。ぺリシアさんが帰ってくると、地下室に隠しています。いつも酷い暴力をふるい、半殺しのような事をしているのを何度も見ています。その女の子は、どこか国王様に似ている感じです。綺麗なブロンドの髪で、まるで天使のような女の子です。ウィーヌ婦人の子供が亡くなって、暫くして連れて来られたようです。何度も鳴き声を聞いております。ぺリシアさんと再婚したと、ウィーヌ婦人が言われておりましたが、その前からその女の子はいました。もう10年経過していると思います。このままでは女の子が死んでしまいます。早く助けてあげて下さい。地下室です。地下室を見て下さい…)
手紙を読んだウィーヌは虚ろだった目がぱっちり開き、顔色が青ざめた。
「なんなの? これ…」
「その手紙は、この近辺に住んでいた貴族夫妻が私に送って来た手紙だ。この屋敷ではなく、私の事務所に送られてきていた。私が北グリーンピアトとグリーンピアトを行き来していた事から、私の下に届くのがかなり遅かったようだ。その手紙を受け取ったのは、私がファリサを助けだした後だった。その手紙の前にも、何通か送らて来ている。その中には、君がファリサを殴りつけている写真も同封されていた。寒い雪の中、ファリサを外に放り出している様子も写されていた」
ピクっとウィーヌの顔が引きつった。
まさか…あの貴族が?
あの貴族は屋敷事焼き殺したけど…こんな手紙を残していたの?
手紙を持つウィーヌの手が震えだしたのを、ぺリシアは確認した。
「君がファリサを誘拐した証拠はなかった。だが、目撃者がいた。その人は警察にありのままを話した。だが、翌日には火事で亡くなった。ものすごい業火で、骨の髄まで燃えつくされた火事だった。…まるで、25年前のあの火事のようにね」
「あの火事って? まさか、王室の馬小屋の火事のことかしら? それなら、私は無関係よ」
「あの火事にも、目撃者がいたようだ。君がお城から逃げるように出てきたのを、見ていた人がいたそうだ。それに、最近になってとても重要な証拠が上がってきたようだよ」
ギクっとウィーヌの目が怯んだ。
「ずっと謎だった。何故ミネル様が馬小屋になんて行ったのか…。その謎が、ようやく判明したようだよ」
「へぇー。どんな謎が解けたというの? 」
「それは私からではなく、警察から聞くといい。これ以上は、素人同士が話しをしていても、埒が開かないだろう」
「何を言い出すかと思えば、25年も前に起こった火事の事まで言いだすなんて。あの火事は既に終わっているわ。今更何を言ってももう遅い、あのミネルが生き返るわけでもないものね」
ぺリシアはフッと小さく笑った。
「君は自首する気はないのだね? 」
「あるわけないでしょう? そんなの」
居直るウィーヌに呆れてしまったぺリシア。
「分かった。君とは正式に結婚していなくてよかったと思う。後は、どうするかは自分で考えるといい。ただこれだけは言える、真実はいつも1つだと言うことだ」
それだけ言うと、ぺリシアは帰って行った。
怒り囲みあがってきたウィーヌは手紙を破り捨てた。
「分かるものですか…絶対に…」
恐ろしい目をして一点を見つめウィーヌ。
リビングに戻ったウィーヌはまたお酒を飲み始めた。
そして煙草に火をつけた。