天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
第9話
第9話
ゴールデンルーキー、入部
野球部マネージャー 筒井ミク
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桜舞う4月。
進級して、ウチらは3年生となりました。
泣いても笑っても・・残り約3ヶ月。
6月末から始まる、
夏の全国高校野球 愛知県大会。
組み合わせ抽選で運が良ければ、2回戦からのスタートになるかもしれないけど、
まず間違いなく、ノーシードの青愛学園は1回戦からの戦いになる。
だからきっと初戦は6/29,6/30の土日のどちらか。
・・・高校生活最後の1年。
野球部の一員として最後の夏。
「なにーーーーーー!!!!?」
グラウンドに龍ちゃんの叫び声がこだましたのは、入学式を前日に控えた・・
満面の笑みの教頭先生からの[吉報]が届いた日でした。
「え・・龍ちゃんその子知ってるの?」
「ミク覚えてないのか!?
中学ん時のジュニア選抜で九州遠征した時、鹿児島代表に居た1年!!」
「いやいやジュニア選抜にはウチらマネは同行してないじゃん!!」
「教頭先生ホントか!?
ていうか鹿児島から引っ張ってきたの!?」
「いえ、どうやらお父さんの仕事の都合で、
中学2年の途中から愛知に引っ越してきていたようです。
教師になって苦節30年。
私の“教員ネットワーク”を駆使して情報を集め、猛アタックをかけました。」
「すげぇ・・・凄すぎるぞ!!」