天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


龍ちゃんがみんなに力説する・・ウチらの打線に少ない貴重な左バッターで、

走・攻・守
全てを兼ね備えたオールラウンダー

【福留くん】の凄さ・・!


明日、青愛学園の新入生として入学する・・

教頭先生がスカウトに成功したゴールデンルーキー・・!





「ウソでしょ!?本当っスか!!!?
え・・ホントに本当っスか!!?」


龍ちゃんの興奮が収まらない最中・・
教頭先生が告げた“もう1人”の名前に、

今度は憲伸くんの声量が爆上がりしていく。


「憲伸くん知ってるの?」


「俺の中学の後輩だよ!
あ、でも面識は無いんだけど・・。」


「どういう事・・?」


「将来の事を見据えて、中学ではあえて野球部に入らずに帰宅部になって、

硬式球を使用してるボーイズリーグのチームでプレーしてた・・って当時の後輩から、

“いけ好かねぇ奴がいるんすよ~”
ってその名前はよく聞いてた!」


「いやはや・・彼に関しては最後まで他校との争奪戦を繰り広げました。

決め手は、阿部先生からアドバイスを受けて、実際に口説き文句として使った、

[我が学園なら1年から確実に試合に出られる]

[一緒に私学4強を倒さないか?]です。」



憲伸くんがみんなに力説する・・

正確無比なコントロールと、

驚くほどキレ鋭く曲がる“高速スライダー”を武器にするサウスポー投手、

【岩瀬くん】の凄さ・・!


明日、青愛学園の新入生として入学する・・

教頭先生がスカウトに成功したもう1人のゴールデンルーキー・・!



「おいみんな!
教頭先生を胴上げしよーぜ!!」


盛り上がるみんなの輪の中、ムードメーカーの大西くんのノリに乗っかって、


“我が学園サッカー部を優勝に導いた時を思い出す~”と、

一足先に満開の感涙を見せる教頭先生をみんなで胴上げした!

















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