天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
後編
――――――
1番~16番まで、
背番号の発表が終わった後、
みんながランニングを開始したので、
ウチらマネージャーもカメラを準備・・
「あれ・・・?」
いつもの置き位置・・
私がいつも使っている1号機が無い?
「筒井さん。」
「キャッ!!」
みんなと一緒に定位置のパイプ椅子に行ったと思っていた変態が背後に立っていた・・。
「な、なんですか?」
「すみませんが、僕からの[伝言]を伝えに行って頂けませんか?」
「伝言・・・?誰にですか?」
阿部先生の手元には・・
みんなに配り終わって残った・・
“17番”のゼッケンがあった。
「背番号17は立浪君です。
ユニフォームへは僕のほうで縫い付けて、
彼のロッカーに置いておきます。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・何か?」
「前に・・化学室で2人きりになった時に教えましたよね・・?
もう立浪くんは戻ってきません。
もう・・立浪くんは野球を辞めました。」
「・・・・・・・・・・・。」