天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
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帰りのHRが終わって龍ちゃんと合流した後、ひっさしぶりに訪れた野球部の部室。
“鍵”を管理していた中村くんがその前で・・俯いた表情で私達を待っていた。
「よぉ中村。遅くなって悪りぃ。」
「ごめんね!」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・なんだよ辛気くさい顔して。」
「お昼休みの時からどうしたの・・?」
「・・・・・・・・・・。」
「「え・・?」」
中村くんがポケットから部室の鍵を取り出して・・龍ちゃんに差し出してくる・・。
「俺・・・野球部辞める。」
「・・・は!!!?」
「え!!!?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「どういう事だよ中村?」
「・・・・・・・。」
「俺のせいで・・・センバツへのチャンスを棒に振ったんだぞ・・?
“先輩達の想いも背負ってこれから頑張ろう”
・・みんなのその気持ちを・・
俺のせいで滅茶苦茶にしたんだぞ・・?」
「何をわけの分からん事を・・。」
「もしかして・・内部告発の事をずっと気にしてたの・・?」