天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
――――――
“どこにいるんだろう?”
アリサとサエちゃんに“ごめん”して、
練習を中抜けした後、校門を出た。
スマホに電話しても、
絶対出てくれないだろうし・・。
全く見当がつかなかったので、前に一度遭遇したゲームセンターへと向かう。
「・・・・・・・・!?」
・・・・居た・・・。
前と一緒の・・格闘ゲーム?リズムゲーム?の台に座って“つまらなさそうに”・・
ガチャガチャとボタンを押していた。
「・・・・立浪くん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・珍しいな。
・・・・龍は一緒じゃないのか。」
「最初に言っとくけど、“私の意思”でここに来たわけじゃないから。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「ウチの監督から“3つ”伝言を頼まれただけだから。」
「・・・・・・・・・なに?」
「『背番号17でメンバー登録しておきます。』
『君のユニフォームはロッカーへ入れておきます。』」
「・・・・・・・・・あっそう。
“俺のロッカーは後輩に譲れ”
って中村に言ってあったんだけどな。」
「でも誰も使ってないから。
そのまま残してあるから。」