天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
第11話
第11話
鉄壁、ミスしない男
野球部マネージャー 筒井ミク
*******************************************
「ホントに・・いいの?」
「こういうジンクスとかは大事だって!」
「ミク先輩は勝利の女神ですから!!」
ついに開幕した、
夏の甲子園 地方予選 愛知県大会・・!
でもその試合前・・
同じ3年マネージャーのアリサ、後輩マネのサエちゃんから、ある提案を受けた。
選手以外でベンチに入れるのは監督1人、部長(責任教師)1人、記録員1人。
だから、変態と教頭先生がベンチ入り出来るのは勿論だけど、
マネージャーは1人しか入れません。
やっぱりスタンドでの応援より、
もっと身近なベンチで、
みんなと一緒に戦いたい。
マネをやってる人なら誰もが思う事。
だから例年、試合ごとに交代で記録員を務めていたけど・・
アリサとサエちゃんからの提案は、“全試合、私が記録員を務めてほしい”だった。
たまたまかもしれないけど・・
2月末から毎週土曜日に行っていた1日3試合の練習試合。
アリサ、サエちゃんと交代で行っていたスコア付け。
たまたまかもしれないけど・・
私がスコアを担当した試合に限っては・・[無敗]で終えていました。
「・・・・・・分かったよっ。
でもその代わり、甲子園の1回戦はアリサで、サエちゃんは2回戦だよ?」
「「え・・・。」」
「記念すべき甲子園のベンチは・・夢見てた甲子園のベンチ入りは2人に任せる!
3回戦まで進出できたら私にやらせてねっ。」
「うん分かった!」
「もう甲子園の事まで考えるなんて、
さすがミク先輩です!」