天才か、狂人か。 ～変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる～

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《ボール！フォア！》


＜ナイスセン！＞
＜Wow！！♪♪＞



「岩瀬くん・・・？」

「おいおい・・！
どうしたんだよ岩瀬！！」


１回表・・相手の攻撃・・。
早くも【先制点】が相手に入る・・。


ノーアウト満塁・・。

相手バッターに投じた４球目がまた“ボール”と判定され、押し出しのフォアボール。


これで・・【４人連続の四球】・・。


盛り上がる三塁側のベンチ、観客席。


「変態！！タイムかけさせてくれ！
俺が伝令に行って喝を入れてくる！！」


「どうやらその必要があるようですね。
岩瀬君に必ず聞いてきてください。

［体調が悪いのか？］僕が気になっているのはこの一点のみです。」


練習試合ではほぼ完璧な投球を見せていた岩瀬くんなのに・・どうして・・？


マウンドに出来た輪。集まった内野陣。

その中へ、ベンチから大西くんが飛び出して伝令に向かった。




１試合のうちに、“守備側のタイム”・“攻撃側のタイム”がそれぞれ３回まで使えます。


使える時間は、審判がタイムを宣告してから30秒以内。

守備側のタイムを使う時は、
フィールドにいる選手以外に、

監督からの指示を受けた［伝令係］がマウンドまで行く事が出来ます。

そこで作戦を確認・伝えたり、

相手に傾きかけた“流れ”“勢い”に飲み込まれないよう投手を落ち着かせる。



でもまさか・・初回にこのタイムを１回分消費しなきゃいけないなんて・・。