天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


「よっしゃー!この回はトップからだ!
頼むぞ福留!!」


打順の巡り良く、
8回表は1番の福留くんから・・!


この試合、先攻のウチらには、

[サヨナラ負け]というプレッシャーがのしかかってくるから、

試合展開を考えても・・

なんとかここで1点を取って、
憲伸くんで逃げ切りたい・・!!





「チェストーー!!!!」


「「「「ナイバッチ!!!」」」」


やった!!さっすが福留くん!!!

怖いもの知らずの薩摩男子が、
この試合3本目のヒット。

猛打賞で1人気を吐いていた。


「中村・・・今度こそ俺達が福留をホームに返すぞ。荒木にはバントだ。」


「分かった・・・!」


初回のリプレイのように、
荒木くんがバントを初球で決めて、

1アウト二塁で・・3番 中村くん、
4番 龍ちゃんを迎える・・!




「やれやれ・・君達は本当に、
“送りバント”が好きなんですね。」


「う・・うるせぇな変・・・
あれ?変態どこ行くの?」


「トイレです。」


ベンチ裏に引っ込んだ阿部先生と、
ズルッとずっこけた大西くんを横目に・・

中村くん・・頑張って・・!!


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