天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


「変態!!大丈夫だ!

[“憎き”享令を倒して、
“肉き”っと食べるぞ]

って言っておいた!!」


「僕からの伝言は伝えましたか?」


「・・・・あ!!ごめん!

“肉”にちなんだダジャレ何かねぇか、
頭フル回転させてて忘れてた!!」


「・・・・分かりました。

“レギュラー”に次いで、“伝令係”も剥奪されたくなかったら次回から気をつけてください。」



プレー再開された7回表の守り。


憲伸くん・・・ごめん・・・
祈る事しかできないけど・・・

・・・どうか・・・・!






「よっしゃー!ナイピッチ憲伸!!」


その後、2アウト二塁三塁のピンチを背負ったけど、

なんとかホームランの1点だけで堪えた・・!


7回表終わって[4-2]
大丈夫、まだ2点差ある・・!!




「・・ふぅ~~・・・・。」


「憲伸くん、何か飲む・・?」


「大丈夫。ありがとう。」


「・・・・・・・?」


ベンチに戻ってきて、鞄からタオルを取り出した憲伸くんが・・

何かを取り出して見つめる・・。

何を・・・あっ・・・・。


「アリサって・・刺繍下手くそだな。」


「うん・・。でも[憲伸の分は私が全部やる!]って頑固になって・・。」


「“あ~やべぇな”って思った時は、この【御守り】の事を思い出すようにしてる。」


「・・・・・・・・・。」


「筒井にも、アリサにも、サエちゃんにも。

俺だけじゃなくて、みんな感謝してるよ。

一人一人の名前も入れて、
徹夜で作ってくれた。

これが俺達の【守護神】だと思ってるから。」


「・・・・ありがとう・・・。」


「・・・ふぅ~~・・・。
うっし、あと2回・・頑張るわ。」


「うん・・!」


< 207 / 399 >

この作品をシェア

pagetop