天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
「変態!!大丈夫だ!
[“憎き”享令を倒して、
“肉き”っと食べるぞ]
って言っておいた!!」
「僕からの伝言は伝えましたか?」
「・・・・あ!!ごめん!
“肉”にちなんだダジャレ何かねぇか、
頭フル回転させてて忘れてた!!」
「・・・・分かりました。
“レギュラー”に次いで、“伝令係”も剥奪されたくなかったら次回から気をつけてください。」
プレー再開された7回表の守り。
憲伸くん・・・ごめん・・・
祈る事しかできないけど・・・
・・・どうか・・・・!
「よっしゃー!ナイピッチ憲伸!!」
その後、2アウト二塁三塁のピンチを背負ったけど、
なんとかホームランの1点だけで堪えた・・!
7回表終わって[4-2]
大丈夫、まだ2点差ある・・!!
「・・ふぅ~~・・・・。」
「憲伸くん、何か飲む・・?」
「大丈夫。ありがとう。」
「・・・・・・・?」
ベンチに戻ってきて、鞄からタオルを取り出した憲伸くんが・・
何かを取り出して見つめる・・。
何を・・・あっ・・・・。
「アリサって・・刺繍下手くそだな。」
「うん・・。でも[憲伸の分は私が全部やる!]って頑固になって・・。」
「“あ~やべぇな”って思った時は、この【御守り】の事を思い出すようにしてる。」
「・・・・・・・・・。」
「筒井にも、アリサにも、サエちゃんにも。
俺だけじゃなくて、みんな感謝してるよ。
一人一人の名前も入れて、
徹夜で作ってくれた。
これが俺達の【守護神】だと思ってるから。」
「・・・・ありがとう・・・。」
「・・・ふぅ~~・・・。
うっし、あと2回・・頑張るわ。」
「うん・・!」