天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
「・・・筒井。氷ありがとう。
じゃあちょっくら行ってくる。」
「もう大丈夫なの・・!?」
「大丈夫。もし大西が倒れても、
自分で取られた点は自分で取り返す。」
7番 ピッチャーの憲伸くんがネクストバッターズサークルへと入った。
「・・・・・ぬぅ・・・・。」
《ストライク ツー!》
逆転3ランで享令高校に傾いた流れは、
今またフラットになろうとしている。
大西くん・・ここで1点でもいいから取って、流れをまたウチに・・・!!
「・・・ぬ!!」
<スイングスイング!!>
振ってない!!止まった!!
相手ピッチャー川崎君が投じたフォークボール。鋭く落ちたワンバウンドのボール。
大西くんが手を出しかけたけど、
でもちゃんとバットを止め・・
《アウト!!》
!!!?
相手キャッチャーの古田君が、
一塁 塁審にアピールすると・・
塁審の手が・・上がった・・・・。
【ハーフスイング】を取られて三振・・・。