天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


「け、憲伸先輩!!」


正津くんが慌ててベンチから飛び出して、
憲伸くんの肩を担いでベンチへ・・


ランナーで出ていた中村くん、龍ちゃん、山崎くんも心配そうに戻ってくる・・。



{お客様にお願い致します。

青愛学園 憲伸君、右膝の手当ての為、
しばらくお待ちくださいませ}


場内にアナウンスが流れると同時に、
憲伸くんをベンチに座らせた・・。



「・・・憲伸君。

[身体に異常が出た場合、僕へ報告する]

僕が顧問になった時に、
誓約頂いたはずですよ?」


「・・変態監督さん・・。

俺は大丈夫ス・・・。
これぐらい・・どうって事ないスから。」




「憲伸・・無理するな!
ここは代打を出そう・・!」


「・・・中村・・・。
別に・・信用してないわけじゃない・・。

だけど・・切り札の渡辺も既に使って、

こんな重圧がかかる場面を・・・
大好きな後輩たちに背負わせて・・

【先輩たちの夏を俺が終わらせた】
なんて思わせたくねぇよ・・。」




「憲伸・・・ホントに・・
・・大丈夫なのか・・?」


「・・・・龍・・・。俺はバッティングも良いって知ってるだろ・・?」


「「「「「・・・・。」」」」」」


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