天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
「よっしゃー!頼むぞ井上~~!」
4回裏 青愛学園は、
7番 井上くんから・・!
1―10と広がる、9点のビハインド。
とにかく1点ずつでも返して、
終盤戦にもつれさせないと・・!!
《ボール!フォア!!》
「よっしゃー!ナイスセン井上!!」
選球眼の良い井上くんが粘りに粘ってフォアボールを選んだ!次は8番 憲伸くん!
「さて・・・僕は絶対に“送りバント”なんてさせませんよ?」
点差が離れてるから、
当たり前のような気が・・。
でも、変態が大嫌いな送りバントのサインは出ずに、強攻策へ・・!
“!!”
「おっしゃぁ!ナイバッチ憲伸!!」
憲伸くんがライト前に運んで、
ノーアウト一塁三塁!!
「・・・・・・大西君。」
「どうした?」
「“攻撃タイム”を使います。三塁ランナーの井上君の元へ伝令に走ってください。」
な・・なんだろうこのタイムは・・?
大西くんに何かゴニョゴニョ伝えた後、
大西くんは“はぁ!?”って驚いて・・
「つべこべ言わずさっさと行きなさい。」
「変態・・頭おかしいんじゃねぇのか!?」
納得していない様子だったけど、大西くんが三塁ランナー井上くんに作戦を伝えた。