天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
「ん・・・?ピッチャー交代か・・?」
「あ・・ホントだ。」
隣に座る龍ちゃんと一緒に、
マウンドを見つめた。
先発した背番号1の川尻君がここでマウンドを降りて、
背番号10・・福原君の名前がアナウンスされる。
「・・重そうだな・・・。」
投球練習するその姿を見て、
龍ちゃんが呟いた。
アンダースローの川尻君と違って、本格オーバースローでキャッチャーに投げ込む福原君。
“キレ”の快速球で勝負してきた享令の川崎君とは対照的に、
握力をしっかり掛けた“石直球”を投げ込んでくるパワーピッチャーのようです・・!
「ぶちかませ山崎―――!!」
8回裏 青愛学園の攻撃は、
6番の山崎くんから・・!
パワー勝負なら山崎くんも負けてない・・!
“!!”
「うぉぉぉぉ!!!
ラッキーラッキー~~!!」
打球が詰まらされたのが幸いして、
センター前へのポテンヒットとなった!