天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
後編
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延長11回表・・・・
10回裏に2アウト一塁二塁のサヨナラのチャンスを作ったけど決めきれず・・
11回の攻防に入った延長戦・・・。
“!!!!”
「!!?」
「あっ・・・!?」
一塁側からの悲鳴と、
三塁側の歓声が入り乱れる中・・
南邦の3番バッター・・キャッチャーの矢野君が放った打球が・・
レフトスタンドに吸い込まれた・・。
「油断してしまいましたね中村君。
今のは憲伸君の球が・・というより、
君のリードが完璧に読まれたようです。」
打った矢野君には失礼だけど・・
【出会い頭の一発】
変態はそんな独り言を呟いた・・。
ここまで南邦打線を食い止めてきた憲伸くんだったけど・・
うん・・!南邦打線を、
4回途中~11回まで1失点は凄いよ!
本人は痛恨の極みの表情を浮かべていたけど、
ウチらが同点・延長戦に持ち込むシーソーゲームをアシストしてくれた憲伸くんに、
みんなが笑顔でドンマイと声を掛ける。
これで・・得点[10―11]・・!
次の11回裏でウチらが追いつけなければ試合終了。
追いついたらまた12回の攻防へ・・!