天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


「落ち着いて見ていけ大西・・。
お前なら大丈夫だ・・!」


「うん・・!」




《ストライク!!》


初球・・・ワンバウンドしたボール球に思いっきり空振りして、

立浪くんと一緒にズルッとコケる・・。



「だ、大丈夫だ大西・・。
まだ2球ある・・。」


「うん・・・!」




《ストライク ツー!!》


2球目・・・高めの釣り球に思いっきり空振りして、

また立浪くんと同時にズルッとコケる・・。


「今さら後の祭りだけど、バントさせたほうが良かったのか・・?」


「でも変態は絶対、“送りバント”はさせないよ・・。」



《ボール!》

3球目。1球外してきたバッテリー。


勝負は4球目・・・・


《ボール ツー!》

ここは相手投手 福原君が力んで大きく外れる。



《ボール スリー!》


「凄い・・見極められてるよ!?」


「いや・・多分、良い球すぎて手が出せなかっただけだと思う。」


冷静に分析する立浪くんと一緒に見守る・・3ボール2ストライク・・・

フルカウントとなった打席・・!


<!!!>
福原君が投げたスライダーに・・・


「・・・ぐぬっ!」
<スイング、スイング!>


「あっ・・・!」
「ドンマイ・・しょうがない・・。」


ハーフスイングの大西くん。

すぐさま相手キャッチャーの矢野君が一塁 塁審にアピールして・・・



《セーフ!ボールフォア!》


「「え!!?」」


良くも悪くも・・また立浪くんと一緒にズルッとコケた・・・。


「「「「ナイスセン大西!!」」」」


「よっしゃー!!見たか!俺のスーパー ウルトラ グレイト選球眼!!!」


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