天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


高校野球では・・

監督が審判に直接、物言い・抗議する事は禁止されているのに・・・


南邦ベンチから杖をついて出てきた野村監督さんが、

あの土埃の中で起きていた一瞬の攻防・・

誰も見抜けなかったプレーの解説と共に・・前代未聞とも言える抗議・・・

しかも・・自チームに“不利”となる物言いを放った・・・。



「」


<大丈夫。脳しんとうを起こして気絶しておるだけじゃ。

頭は動かさず、慎重に医務室まで運んであげなさい。>


「「「「は、はい・・・。」」」」






「・・・・筒井さん。」


「はい・・・。」


「この流れだと僕もあそこに行って、

野村先生と会話を交わさなければいけない雰囲気のような気がしますが、

面倒くさいので・・君が[監督代行]として行ってきてください。」



これまた前代未聞・・・・。

でも審判団の皆さんが協議の為に、
一度、引っ込んだので・・

その隙に“記録員”がグラウンドへ出てもバレないかな・・。


恐る恐る・・[か、監督代行です]と言いながら、私もホームベースへと走った。


< 284 / 399 >

この作品をシェア

pagetop