天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
「今日から野球部の顧問になった阿部です。」
痛々しい“シーーーーーーーーン”
とした空気が化学室を包む・・。
当の本人はそんな空気なんて気にも留めず、各机に座る部員達にプリント?を配り始めた。
「「「「「「「・・・?」」」」」」」
「阿部先生。何を配っているんですか?」
「教頭にも差し上げましょう。」
部員の皆と同じタイミングで私もその紙に書いてある内容を・・・
「さて・・・君達は今から僕と誓約書を交わしてもらいます。」
また誓約書か・・!?
とことんこの男は“契約”とか“誓約”とか公正文書でのやり取りが好きだな・・。
「・・・一つ、【練習前、必ず検温して体温結果を僕に報告する事】
その際37度4分以上の熱があった場合、
練習参加を禁じます。」
「うわっ・・!めんどくせっ。」
部員の1人から声が上がる。
いやしかし・・・・・。
「・・・一つ、
【頭痛、腹痛、胃痛、腰痛等どんな些細な事でも、少しでも体調に異変を感じた場合、僕に報告する事】
その日の練習への参加可否は、
僕が症状を聞いた上で判断します。」