天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


・・・阿部先生・・。

これほどまでに・・我が学園の信頼回復に繋げてくれた功績は大きい。

“感謝”という言葉では表せられない。


一千万円でも二千万円でも持って行きなさい。理事長も腹をくくりました。


だから・・あと1勝を・・。

我が学園に・・
“甲子園”という夢の実現を・・!




「わぁ凄い!教頭先生、あれ見て!」


「・・ん?なんですかな?」


「ここの球場、あそこが開閉するっぽいですよ!(・∀・)」


「ありゃ?確かに・・あれはさっきグラウンド整備していた係の方達ですな。」


3年生マネージャー アリサさんと、2年生マネージャー 南淵さんが指さした先、


どうやら三塁側、一塁側共に、一番下の席・・グラウンドに最も接地している席。

その前のフェンス&ネットの一画が開閉式になっているようで、

席で待機する整備係の人達が、
速やかにグラウンドへ出入りして、

試合途中の土の均しや、
白線引きをパパッと行うようだ。


「選手や学校だけでなく、
大会スタッフや関係者の方々も、

やはり決勝ともなると迅速かつ、無駄の無い進行に気合いが入っているようですな。」



「・・・あ!みんな出てきた!」


そうこうしているうちに、まずは“応援合戦”という名の“前哨戦”とも言える大歓声が上がる。


試合前の守備練習に向けて・・

そして、我が学園野球部・・・
最後の戦いが今始まる・・!!
























< 330 / 399 >

この作品をシェア

pagetop