天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
・・・阿部先生・・。
これほどまでに・・我が学園の信頼回復に繋げてくれた功績は大きい。
“感謝”という言葉では表せられない。
一千万円でも二千万円でも持って行きなさい。理事長も腹をくくりました。
だから・・あと1勝を・・。
我が学園に・・
“甲子園”という夢の実現を・・!
「わぁ凄い!教頭先生、あれ見て!」
「・・ん?なんですかな?」
「ここの球場、あそこが開閉するっぽいですよ!(・∀・)」
「ありゃ?確かに・・あれはさっきグラウンド整備していた係の方達ですな。」
3年生マネージャー アリサさんと、2年生マネージャー 南淵さんが指さした先、
どうやら三塁側、一塁側共に、一番下の席・・グラウンドに最も接地している席。
その前のフェンス&ネットの一画が開閉式になっているようで、
席で待機する整備係の人達が、
速やかにグラウンドへ出入りして、
試合途中の土の均しや、
白線引きをパパッと行うようだ。
「選手や学校だけでなく、
大会スタッフや関係者の方々も、
やはり決勝ともなると迅速かつ、無駄の無い進行に気合いが入っているようですな。」
「・・・あ!みんな出てきた!」
そうこうしているうちに、まずは“応援合戦”という名の“前哨戦”とも言える大歓声が上がる。
試合前の守備練習に向けて・・
そして、我が学園野球部・・・
最後の戦いが今始まる・・!!