天才か、狂人か。 ～変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる～

「よっしゃー！！！
よよよよよよよよっしゃらー！！」



大西くんが・・福留くんが・・
渡辺くんが・・ベンチメンバーが・・

飛び出す準備を整える・・！


あと・・・アウト一つ・・・！！


「・・・ハァ・・・ハァ・・・・。」


でも・・ここで打順が１番に戻った。


１番 柴原君、２番 井口君、３番 小久保君、
４番 城島君、５番 松中君。


最後の最後で・・強力クインテット・・。


ここで打ち取らないと・・
後ろに回れば回るほど・・

状況は一変してしまう・・・！


“！！”


「「「あっ・・！！？」」」



“絶対王者のプライド”・・

阿部先生は“非科学的なモノ”と一蹴したけど・・確かに存在している・・・・。


１番 柴原君が意地のライト前ヒット・・。


“！！”


「く・・・久慈―――！！！」


さすがの久慈くんも・・
遙か頭上の打球には届かない・・。


２番 井口君がレフト前ヒット・・・。



「・・・・ハァ・・・ハァ・・・
・・・・・なんでだよ・・・・。」



野球の神様がもし居るとしたら・・最後の最後で・・ウチらに背を向けるの・・？



《ボール！フォア！！》


３番 小久保君・・・フォアボール・・・。