天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
「・・筒井さん・・・。」
「「キャッ!!!!」」
と思ったら・・いつの間にか私とアリサの真後ろに移動していたらしく、
この3週間で初めて・・
変態っぷりを見せつけてきた。
「ちょっと!驚かさないでよ変態!」
「あ~・・ビックリした・・・。」
すぐにムキっとなったアリサと違って、
まだ心臓バクバク・・。
「筒井さん・・ちょっと来てください。」
「え・・・は、はい・・・。」
・・・な、なんで私だけ・・?
そのまま変態に呼び出される格好で、この人の定位置のパイプ椅子まで一緒に戻る・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「あの・・・なんですか?」
「“高校野球”について僕に教えてください。」
「え・・・・・。」
「まず最初の疑問です。
【甲子園】とはなんですか?」
「・・・・・・・・・・はい?」
「時折、彼らの言動の節々に“甲子園”という単語が出てきます。
なぜ兵庫県 西宮市の地名が出てくるんですか?」
・・・・・この変態・・・
ホントに何にも知らないんだ・・。
「え・・え~っと・・。」
【阪神 甲子園球場】
春のセンバツ。夏の全国大会。
どちらも県代表に選ばれたらそこでプレーできる・・高校球児にとっての“聖地”。