天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


<教授の“願い”だったお母様とも・・!?>


「はい。開発と改良が進み、国から認可を貰う直前の段階まで持ってこられた時、

“最後の被験者”として、
母は自ら名乗り出てくれました。

あの人も元は科学者ですから。
僕の研究に力を貸してくれました。」


<・・・・・・・・・。>


「母と一緒に行く事が出来た、
2泊3日の奈良・京都旅行は、

『カンノン17』の“開発成功”を示したと同時に、僕が“一番見たかった光景”・・

“一番叶えたかった夢”
が叶った瞬間でもあります。

おかげでお互い心残り無く、その後まもなく訪れた“永遠の別れ”にも向き合えました。」


<イヤァアア~!泣けちゃいますぅ~!!>


「・・・・・・・・。」


<では教授!最後に、全国・・
いや世界中の皆様へ向けて、

何かメッセージはありますか!?>


「老化だけでなく・・
突然の病気、突然の事故。

生きていれば、
どんな事態に直面するか分かりません。

そんな時、決して下を向かず、
治療方法やリハビリと向き合ってください。

科学や医療は・・
その為にあるモノですから。」


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