天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
“甲子園は無理だ”
少し前までそう決めつけていた自分が恥ずかしい。
今日の結果を見れば、普通であれば・・
その予想が確信に変わるところだけど、
逆に私の心は今とても燃えている・・!
我が学園サッカー部を指導していたあの頃のような・・
今の私は燃えるバーニングハー・・
「教頭。暑苦しいのでお控えください。」
「なぬ!?」
快晴とは言え今日も寒空だったグラウンドに嫌気を差していたのか・・
マッドサイエンティストは、
先ほど部員の子達と繰り広げたやり取りなんて意にも介さない様子で、
理事長室のストーブの前に座る。
「阿部先生。さっきは部員の子達にああ言ってたけど、勝算はあるんですか!?」
「・・・・・・・・・・・。」
「ここから約半年・・来年夏の大会までに野球部を強くできるのですか!?」
「・・・・大丈夫です。
僕の論理的思考に任せてください。」
「ならば私も・・我が学園サッカー部を指導していた時のノウハウを君に伝授しましょう!
毎朝5時集合!
ウサギ飛び100周に腕立て100回!
まずは体幹を強くして・・。」
「・・・・・・・・・・・。」