天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
野球部マネージャー 筒井ミク
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涙の惨敗から中1日・・・。
月曜日の部活の時間。
着替え終わったウチらは“全員”・・
化学室へと集まった。
[俺はもう二度と泣かねぇから・・。
来年の夏、享令にリベンジ果たすまで、
・・おではもう・・・・
・・にどどながねぇがら・・!!]
阿部先生からは“ゆっくり休んでください”と言われていたけど、
龍ちゃんも・・みんなも・・。
昨日 日曜日は朝から晩まで汗を流して、今日の朝も徹底的に自分の体を虐め抜いていた。
“ガラガラ”
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「「「「「・・・・・。」」」」」
部屋に入ってくるなりウチらを見回した変態が、今日もニチャァと笑みを浮かべる。
「どうやら全員、僕に同意するようですね。」
悔しいけど・・
ウチらは変態の指摘通り・・
“弱かった”。
変態の見立て通り・・
享令高校に“惨敗した”。
野球ド素人でも、変態でも、
今日も相変わらず気持ち悪くても・・
[僕なら君達を強くできる]
ウチらは・・阿部先生の話に耳を傾ける事にした。