天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
「なんで練習量が減ってるんだよ!?」
変態がどんな過酷な練習メニューを私達に課してくるのか・・
その予想が大きく下回ってきた・・って事?
「・・変態先生・・・
あんたの言う通り俺達は弱かった・・!
“井の中のナントカ”
みたいに調子乗ってた・・!
だから・・ゼロから・・
もっともっと練習して・・・・。」
「君たちは馬鹿なのか?」
「!!?」
「[約50分]・・これが何の時間を表しているか分かるか・・?」
「「「「「「・・・・・。」」」」」
「人間の集中力の持続時間の[平均]です。
そして90分が“限界”と言われています。
だから多くの大学の講義は、
“1時限90分”で設定されている。」
「「「「「「・・・・・。」」」」」
「君達はあまりにも非効率的な練習をしている。
野球を全く知らない僕から見ても、この1ヶ月観察した君達の練習は“良い”とは言えない。
もし“練習=長時間やったもん勝ち”と思っているなら、今日からその考えを捨てなさい。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「反論はありますか龍君?」
「・・・・・・・・・。」
「1人30球の“フリーバッティング”のせいで時間を食っているのなら、
1人5球にして、1球の重みを感じなさい。
もしくは[何でも毎日やりたがって詰め込む]その考えを改めて、
[今日は“バッティング”の日]
[今日は“守備練習”の日]
とバッサリ線引きしなさい。」
「・・・・・・・・・・。」
「素人の僕は、
具体的な練習方法の提案はできない。
時間さえ守れば、
内容は君達に一任しましょう。」
「・・・・・・分かった・・。」