天才か、狂人か。 ～変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる～

「では・・他に質問がある人はいますか？」


「・・・先生。」


「はい、中村君。」


「この紙に書いてある・・【３０分のランニング】というのは・・？」


「言葉の通りです。

９０分の練習のうち、毎回３０分はランニングに費やしなさい。」


「じゃあ実質・・野球の練習は６０分という事ですか？」


「はい。“短い”と思うなら“短くない”と思えるような効率的な練習メニューを組みなさい。」


「“走り込みを指示する”って事は・・俺達には“体力が無い”と先生は考えてるんですか？」


「この点については、
珍しく教頭とも意見が一致しました。

君達は根本的にまず・・
【体力が無さすぎ】です。」


「・・・・・・・・・・・・。」


「僕は驚愕しました。

君達はグラウンドへ一礼した後、
まずランニングから始めていますが、

あの程度で心肺機能が発達すると思ったら大間違いです。

人体はそこまで有能ではありません。」


「・・・・分かりました。」