天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


「・・変態監督さん。どういう事スか?」


「君には【癖】がある。」


「・・・・・・え!!!?」


「まだ“変化球 用語”を覚えていないので、
拙い表現でお許しください。

君は速い球を投げる時、
変化球を投げる時、

それぞれ癖があります。

更に言うと、変化球の中でも、
その球種によって見事に癖が出ている。」


「ホントに・・・ホントでスか!?」




これが・・・変態がよく口にする・・
・・・・【観察】の力・・・。


“運動神経悪い芸人”みたいな・・更にその風貌も相まって気持ち悪い動きだったけど、

誰一人・・憲伸くん自身も気付いていなかった、投球フォームの“些細な変化”。

キャッチャーの中村くんからサインを受け取って、投球に入るまでの“間合いの長短”。


それらで何を投げるのか分かる“癖”を、
阿部先生が実際に体現して指摘した。


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