天才か、狂人か。 ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~
第6話
第6話
変態、口出し開始
教頭 杉下先生
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だ・・大丈夫なのか・・?
朝から降り続く雨。
午後になっても止まない雨。
そんな窓の外の天気模様を確認しながら、下駄箱で靴を履き替えて傘をさして、
私も野球部グラウンドへ向かう。
「・・阿部先生!」
「・・どうしました教頭。」
グランドの片隅。
白衣の上からカッパに身を包んだマッドサイエンティストの姿を見つけると、
早歩きで向かう。
「こんな雨なのにやらせて大丈夫なのですか!?」
「[室内練習にしないのか?]
と確認しましたが、
中村君や龍君から[普段、これぐらいの雨だったら試合中止にはならない]
と教えてもらったので、
ここで練習させています。」
「あ・・そうだったんですか・・。」
「ご安心ください。“雷警報”の有無は随時確認していますので、
事故は起こさないようにします。」
マッドサイエンティストと一緒に見つめるグラウンド。
雨に打たれ、余計に泥だらけになる部員の皆。
購入した物に[防水機能付き]という条件を入れていたのはこの為だったのか、
と感じさせられるほど、
部員の皆と一緒に雨に打たれ、その姿をカメラで捉え続けるマネージャー諸君。