天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~


「どうして戻ってきてくれないの・・?

江藤先生は辞めたんだから、
もうあの時みたいな・・・。」


「・・・・・・・・・・龍。
・・・・・さっさと連れて帰れ。」


「言われなくてもそうするよ。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・立浪。これが最後だ。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「ミクはさっき強がってああ言ったけど、
ホントは・・・

マネの子達も含めた俺たち全員は・・

腹ん底で、“お前が戻ってきてくれたら”
どんだけ心強いと・・・。」


「・・・・・・・野球なんざ、
・・・・・・もうやらねぇよ。」


「・・・・・・。」


「・・・・・坊主頭より、
こっちの方がイケてるだろ。」


「・・・・・・・・・・・。」


「甲子園なんざ、
目指したい奴だけで勝手に目指してろ。

・・・・野球なんざ・・・
やりたい奴だけで勝手にやってろ。」


「・・・・・・・じゃあな立浪。
・・ミク、行こう。」






ここで泣くと[女はすぐ泣く]ってあざ笑われるから、必死に目に力を入れて我慢した。


ゲームセンターを出て、
駅まで再び向かった帰路、電車の中。


・・・・龍ちゃんに八つ当たりしながら、

・・・家に着く頃には・・・

まぶたがパンパンに腫れ上がっていた。







第6話 完














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