35cmの音
初めて反抗した。

反抗すれば周りの人たちや、

両親の期待や愛情、

俺の必要性も失うと思っていた。

軽蔑されて失望されて

捨てられてると思った。

だけど、今の俺は無敵だった。

“失ってもいいや”

そう思えたのは、

帰る場所があったから。

あの家へ帰れば

いつもの笑顔で“おかえり”って

咲那が待っててくれたから。
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