35cmの音
1年前の今日、

私は玲音と出会った。

「ここにいたんだっけ。」

玲音、こんな隅にいたんだ

私よく気付いたよなー。笑

ビルが立ち並ぶ一角

賑やかで騒がしい人混みの中で
玲音が私を見つけ出してくれた。

私はあの時、

玲音と出会っていなければ
自分で命を絶っていたのかな。

あの日の私には、

生きる理由がなかった。

だけど今は

死ぬ理由もない

それは、

「玲音まだ帰ってこないのかなぁ...」

君がどこかで

この世界のどこかで生きてるから。

“玲音はそんな人じゃない”

私のその想いを、

そう思った自分を

信じてみたくなったんだ。
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