35cmの音
玲音の優しさが詰まった手紙
「うん、ごめんなさい。
誰にも言ったことなかったから...
本当は子役もやりたかった訳ではないのに」
「うん。分かるよ」
「でも、俳優を目指していた僕の前では
そんな事言えないし...玲音を追いつめて
しまったのは、僕なんです。」
嘘だらけの言葉だけど、
「舞音くん...」
そこには舞音くんへの想いしかなかった
「僕に気を使ったんだと思うんです...
僕のせいで玲音を苦しめてしまったんです。」
“これは2人の秘密”
だから、私にも言わなかったんだ。
アメリカにいた理由を言えば
舞音くんのことも
家のこともバレるから。
それで言えなかったんだ...