35cmの音
私は何度も何度も
お風呂で身体を洗った。

でも消えない

恐怖も吐き気もあの光景も

消えてはくれなかった。

だけど、

部屋に戻ると

舞音くんの姿が見え

「どうぞ。」

何故だか安心する。

「ありがとう...」

舞音くんの体温にホッとする

「眠れそう?」

舞音くんの心臓の音は

とても穏やかだった。
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