35cmの音
私はノートのページをめくった

玲音の仕事の内容や
プライベートなことまで。

一緒にいた頃よりも、もっともっと
玲音のことを知ることが沢山あって、
隠し事も嘘もひとつもない。

この中には、
ありのままの玲音が詰まっていた。

やっぱり玲音の話しは面白くて、
これをもしも、私が落としたらきっと
物語になって本として出版されるだろう。笑

ページも少なくなってきて
そろそろ終わる頃...


あ、このページは...



私が駄目なやつだ。

何度も何度も読むことをやめたページ

「おねぇちゃんお話しの続き読んでー!」

「あ、うん...そうだね」

ゆっくりと声に出した。
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