35cmの音
あの頃を思い出すと
キラキラと輝き過ぎていて
私は直視できないんだ。

「それが青春ってもんだろ」

「え?」

「そのキラキラの中にいるうちは
自分が幸せだなんて気付かない。」

「キラキラのなか?」

「そこを出てからそのキラキラの名前が
“青春”だったんだなって気付くんだよ」

店長の言葉に納得した

「ほえー。」

なるほど!すごい分かりやすい

「お前はもうキラキラを出たのか?」

いつからだろう

「...そりゃそうですよー。
もうピチピチの大学生だし?笑」

私の世界は、

あまり輝いて見えなくなった。
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