35cmの音
俺も何か勇気出たわ

部屋に戻り、スマホの電源を入れた。

電源を入れた瞬間に通知の嵐

なんならタイミング良く電話もかかってきた。

画面には “彩美” の名前

あの日からずっと、

誰の電話にも出ていなかった。

「もしもし」

「やっと出たー!!!!」

「なんだ、アミか。」

「なんだってことはないでしょ!!
100回、いや500回はかけたよ?!」

相変わらず騒がしい奴。

「何?」

「どこでなにしてるのよ?!?!」

「朝からうるせーな」

「嫌われたかと思ったよ!!
何考えてるのよ....もう!!!」

初めて咲那に会った日の事を思い出した

「ノーコメントで。」

“個人情報ですので黙秘します”
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