35cmの音
イサムさんのお店を出てバイトへ行くと

店長が仁王立ちで、
人差し指で雑誌をトントンしながら

「どういう事か説明しなさい」

私を待っていた。

「うわー。お父さんっぽい」

なんか嬉しそう

「イヒヒ。一度言ってみたかった!」

喜んでどうする

「普通は怒る所ですからねそれ」

スキップまでし始めて、

「たららら~ん♪」

ダンデイなイケオジ(最近髭生やしてる)が
子供みたいにすごい喜んでる...

「...てな訳です。」

お父さんっぽく、根掘り葉掘り聞かれた

「何ニヤニヤしてんだ馬鹿娘っ!」

雑誌で頭スパーンッ!!!!!

「はぁー?!なんなのっ」

素直に答えた可愛い娘をスパーンッて。

「ま、今回は大目に見てやろう」

お咎めナシ!!いえーい

「うむ。でもね店長...」

私たちの関係ってやっぱり良く分からない。

「なんだ娘よ。まだ悩むのか?」

たまにこうして不安になって立ち止まったり

「これでいいのかなぁ?」

また頑張ろうって突っ走ったり。

自分でも良く分からない
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