35cmの音
「お前らはさ、愛とか恋とか
そんなくくりじゃねーんだよ。」

「ん?」

「まっ愛なんだけどな。でも愛してるから
傍に居なきゃいけねーって訳でもない。」

“愛”とはってやつね。

「ほうほう」

そっか。私はそれに悩んでたんだ


「そう呼んじゃいけねーのなら呼ぶな。
苦しくなるのなら愛って思わなくていい」

今はそう呼べないのかもしれない

苦しい時もある。

だけどやっぱり逃げたくはない。

「...なるほど。じゃあ、愛だ!」

それでいいのかな

「がはは!そーか!いいんだよそれで」

頭を撫でる店長

いつも肯定してくれる。私を否定しない。

「お父さん....(ぽくて)大好き」

そんな周りに囲まれて

「くあッ!!!!!マキ!!なぁ!!」

それだけでも充分幸せだから

「はいはーい!何よ?!」

私も玲音にとって

「今の聞いたか?!なぁ!」

そんな人でありたいな。

「はー?今クッソ忙しいのよ!」

「娘が初めてお父さんって呼んだぞ!!!!!」

“You are the one”

「あはは!赤ちゃんじゃないんだから!」

ずっとあなただけを待ってたいや
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