35cmの音
「もしかして、サナちゃん?」

ニッコリ笑って私に尋ねた。

「え?どうして...」

責められると思ったのに、

「ずっと会いたかったのよ。ふふ」

全然そんな事なんて無くて

「私にですか?」

むしろ優しくて温かくて

「そうねぇ、きっとあの子も
貴女に会いたいでしょうね。」

本音を言いたくなる。

「私も、、、、」

もし、許してもらえるのなら

「なぁに?」

そう望んでいいのなら

願いはたったひとつ。

「...玲音に、会いたい...です、」

本当の気持ちを打ち明けた。
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