35cmの音
「あ、そーだった!じゃあこれは?」

ユナがまた変顔をする

「ねぇユナ。私、元気だってば!」

そんなに心配しなくても

「へ?」

「そんな事しなくても大丈夫だから。」

もう平気だから。

「はぁ、じゃあなんで開けないの?」

ため息をつくユナ

「えっ?」

私の鞄から箱を取り出す

「こーれーー!!!」

玲音の“21”と書かれたプレゼント

「返して」

それは...




誕生日が少し過ぎた頃、
私は玲音の引き出しを開けた。

“21”と書かれた箱を取り出したけど

開けるかどうかずっと迷っていた。
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