35cmの音
「貴女がしたいようにすればいいの!」

思ってもなかった言葉を発したお母さん

「えっ?」

本当は言いたかった。

「私、私は...」

誰かに、

「この子を、守りたい...」

本音を叫びたかった。

「簡単な事じゃないんだよ?」

それでも、

「この子のお母さんは私だから!」

まだ顔も見たこともない

「だったら、しっかりしなさい百合!」

この子を幸せにしたかった。
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