35cmの音
「この表紙のイラストはLEOさんと、
裏表紙の女性は誰をモデルにした物ですか?」

「ノーコメントで。笑」

「この小説はご自身の実際にあった
出来事を物語にしたんでしょうか?」

見た目は大人っぽくなったのに

「ご想像にお任せします。てへ」

相変わらずおふざけばかり。

「同時リリースされた曲は
この小説と関係ありますか?」

曲のタイトルは

“最愛の君へ”


最大級のラブソングだった。



だけどそれは、

“片想いの彼女”だけの物ではない。

私にはそう想えた。

「...そうですね。その物語に
出てくる方たち全てに宛てた曲です。」

玲音の周りにいる沢山の温かい人たち、
私の周りにいる大切な人たち。

「では実在すると言う事ですね?」

いつものように笑いが起こる

「うわー。やられた!」

お馬鹿なの?笑

「“片想いの彼女”にも宛てたものですか?」

玲音は相変わらずだな。

「あーもー。ノーコメントで!!!」

ホントに嘘が下手だね。

「どうなったのか楽しみですね。笑」

マイカちゃんはLEOとの熱愛報道を
“私が片想いの彼女の訳ないじゃないですか”
最近、テレビで全否定していた。

「僕もどうなるのか楽しみです!以上!」

なにそれ?完結してないの?

「最後に読者の方へ何かメッセージを!」

真面目な顔で、

「あー、コホン。えっと、、」

どこか寂しそうな顔だった。
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